森半tea&coffee
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ドリップバッグは、カップに掛けてお湯を注ぐだけ。その手軽さが魅力ですが、日によって味が薄く感じたり、苦みが残ったりと、抽出が安定しないと感じることもあります。

そんなときは、湯温・蒸らし・湯量・注ぎ方を少し見直してみましょう。 同じドリップバッグでも、淹れ方を少し変えるだけで、一口目の印象や後味は変わります。

この記事では、湯温・蒸らし・湯量・注ぎ方の基本と、味が薄い・苦い・酸っぱいと感じたときの調整方法を解説します。さらに、冷たく飲みたい日の急冷式アイスコーヒーも紹介します。

ドリップバッグをおいしく淹れるコツ

ポイント目安
湯温90〜95℃
蒸らし20〜30mlで20〜30秒
湯量パッケージ表示を基準
注ぎ方中心から3〜4回に分ける

湯温:90〜95℃を目安に

ドリップバッグに使うお湯は、90〜95℃を目安にします。 沸騰したお湯をすぐ注ぐのではなく、火を止めて30秒〜1分ほど待ち、湯気の勢いが少し落ち着いたころが目安です。

お湯の温度は、粉から成分が溶け出す速さに関わります。 同じ粉量・同じ注ぎ方なら、温度が高いほど抽出は進みやすく、条件によっては苦みや渋みが強く出ることがあります。 反対に温度が低すぎると、ドリップバッグの短い抽出時間では味が出きらず、薄さや酸っぱさを感じやすくなります。

90〜95℃は、香りやコクを出しながら、苦みや渋みが強くなりすぎない温度帯です。 まずはこの温度帯を基準にすると、味のブレを抑えやすくなります。

蒸らし:粉全体を先に湿らせる

カップに掛けたら、最初に、20〜30ml(大さじ1杯半〜2杯ほど)を目安に粉全体が湿る程度のお湯を回しかけ、20〜30秒ほど置きます。

蒸らしには、焙煎後に残ったガスを抜く役割があります。 ただしドリップバッグでは、豆を挽いてから時間が経っていることも多く、ハンドドリップほど大きく膨らまない場合もあります。

大切なのは、粉全体を先に湿らせておくことです。

乾いた粉にいきなり多くのお湯を注ぐと、粉全体に行き渡らないまま、一部だけを通って落ちてしまうことがあります。 先に粉全体を湿らせておくと、その後のお湯が偏りにくくなり、薄さや酸っぱさが出にくくなります。

ドリップバッグでは、泡立ちよりも粉を均一に湿らせることを意識するとよいでしょう。

注ぎ方:表示量を基準に、中心から少しずつ

コーヒーは、粉量に対してどのくらいのお湯を使うかで濃さが変わります。

この比率は「brew ratio」と呼ばれ、例えば粉10gに対してお湯150mlなら、粉量の15倍で淹れる計算です。一般的なハンドドリップでは、粉量の15〜16倍ほどのお湯を使うと、濃すぎず薄すぎない味にまとまりやすいとされています。

ただし、ドリップバッグは商品ごとの粉量やバッグ形状が違うため、まずは、パッケージ表示の湯量を基準にします。

たとえばKFKの定番ドリップバッグは1杯8gで、出来上がり量は140mlが目安です。一方、7〜8gの商品も多いなか、ロマンスコーヒーセレクションは1杯10gで、160〜180mlが目安になっています。濃いめにしたい日は少なめ、軽く飲みたい日は少し多めにします。

蒸らしの後は、中心から外へ小さく「の」の字を描くように注ぎます。袋のフチや紙の側面に直接当てると、お湯が粉に十分触れないまま下へ抜けてしまいます。細口のドリップポットがなくても、ケトルを少しずつ傾けて、中心の粉にゆっくり注げば大丈夫です。

お湯は3〜4回に分けます。1回あたり30〜50mlほどを目安に、バッグ内のお湯が少なくなり、粉の表面が見えてきたら次を注ぎます。蒸らしから注ぎ終わりまで、全体で2分半〜3分ほどが目安です。

最後は自然に落ち切ったら外します。バッグを絞ると、苦みや雑味が出やすくなるため、絞らずに外しましょう。

バッグがコーヒーに浸かる場合

カップの深さによって、ドリップバッグがコーヒーに浸かることがあります。その場合は、蒸らしたあとに残りのお湯をすべて注ぎ、バッグを浸したまま4分ほど待ってから外します。

これは、お湯に粉を浸して抽出する浸漬式に近い淹れ方です。粉全体にお湯が触れやすく、味が安定しやすい一方で、長く浸けすぎると苦みや雑味が出やすくなります。4分を目安に外し、最後にバッグを絞らないようにします。

薄い・苦い・酸っぱいときの調整方法

ドリップバッグで淹れるコーヒーの味は、お湯が粉を通る短い時間で決まります。温度・蒸らし・湯量・注ぎ方が少し違うだけでも、香りやコク、後味の印象は変わります。

例えば、薄い・酸っぱいと感じるときは、粉全体にお湯が均一に浸透せず、一部だけを通っていることがあります。ドリップバッグの内側ではなく、縁やフィルター部分に注いでしまうと、十分に抽出されずにそのままカップへ落ちてしまいます。

味の状態から見直すと原因を絞れます。薄いなら湯量と注ぎ方、苦いなら温度と時間、酸っぱいなら蒸らしと湯温を見るのが最初の目安です。

味の状態主な原因調整方法
薄い・水っぽい湯量が多い/一気に注いでいる/お湯がフィルターの側面に当たっている湯量を少し減らす/中心からゆっくり分けて注ぐ
苦い・渋い・雑味湯温が高い/長く落としすぎている90〜95℃に下げる/落ち切ったら早めに外す
酸っぱい・物足りない湯温が低い/最初に粉全体を湿らせていない湯温を少し上げる/先に粉全体を軽く湿らせる

同じドリップバッグコーヒーで、淹れ方の違いを比べました

同じドリップバッグコーヒーを2通りの淹れ方で比べると、差がはっきり出ます。

今回は「CAFE KFK(カフェ カフカ) バラエティーパック」から1種類を選び、一気に注いだ場合と、蒸らして数回に分けて注いだ場合を比べました。

CAFE KFK(カフェ カフカ)は、共栄フーズが手がける京都のコーヒーブランドです。半世紀以上コーヒーの焙煎とブレンドを重ねてきた京都・久御山の工場から、毎日の一杯に寄り添うドリップバッグを中心にお届けしています。

一気注ぎ蒸らし+分割
お湯の温度沸騰したてをそのまま少し待った90〜95℃
注ぎ方一気に注ぎ切る3回に分けてゆっくり
一口目酸が先に立つ香りが立つ
中盤〜後味ざらつきが残るコクがまとまって角が出ない

一気注ぎは一口目に酸が立って後味がざらつき、蒸らした方は中盤からコクがまとまって最後まで角が出ませんでした。同じドリップバッグでも、淹れ方で印象が変わります。

冷たく飲みたい日は、急冷式でアイスに

ホットで飲む印象が強いドリップバッグですが、冷たく飲みたい日はアイスコーヒーとしても楽しめます。おすすめは、氷を先に入れ、そこへ濃いめに抽出したコーヒーを直接落とす急冷式です。

急冷式アイスコーヒーの分量と手順

用意するもの目安
熱湯90〜100ml
50〜60g

手順はホットとほとんど同じです。

  1. カップに氷を入れる
  2. ドリップバッグを掛ける
  3. 少量のお湯で蒸らす
  4. 残りのお湯を数回に分けてゆっくり注ぐ
  5. 抽出が終わったらバッグを外す

いつものマグで作りにくい場合

氷を入れるとカップ内の高さが出るため、いつものマグではドリップバッグが掛けにくいことがあります。コーヒーサーバーがない場合は、口が広めで少し深さのある耐熱カップや計量カップを使うと作りやすくなります。

氷に直接落とすのが難しい場合は、別のカップで濃いめに抽出してから、氷を入れたグラスへ移しても構いません。

その場合も、熱いコーヒーを長く置かず、抽出後すぐに氷へ注げば急冷式に近い形で楽しめます。氷で冷やすと同時に少し薄まるので、最初から通常より濃く淹れておくのがポイントです。

蒸らし、ゆっくり注ぐ、数回に分ける基本はホットと同じです。

急冷式がおいしい理由

急冷式は、熱湯でしっかり抽出したコーヒーを、すぐに氷で冷やす淹れ方です。コーヒーの香りは温かいうちに立ちやすく、時間が経つほど抜けていきます。急冷式なら温かいまま置く時間が短くなるので、常温で冷ますよりも香りが残り、味もぼやけません。

冷水でじっくり抽出する水出しと比べると、香り・酸味・苦みがはっきり出るのも急冷式の特徴です。

ブラックで飲むなら、香りや酸味が残りやすい「モカブレンドやエチオピア系」。ミルクを入れるなら、冷えてもコクが残りやすい「フレンチローストやマンデリン系」。迷う場合は、苦み・酸味・コクのバランスが取りやすい「スペシャルブレンドやオリジナルブレンド」から試してみてください。

作り置きするなら水出しコーヒー

1杯ずつ淹れるなら急冷式。まとめて作り置きしたい日は、水に浸して抽出するタイプの水出しコーヒーが向きます。「CAFE KFK(カフェ カフカ) 水出しアイスコーヒー」は1袋で600〜800mlの作り置きに使えます。手頃に試すなら「MJB 水出しアイスコーヒー」もおすすめ。

ちょっとしたコツで、いつもの一杯をおいしく

朝の一杯や仕事の合間に飲むドリップバッグは、時間をかけて丁寧に淹れるより、手軽においしく飲めることが大切です。 特別な道具がなくても、お湯を少し冷ます、最初に粉全体を湿らせる、中心からゆっくり注ぐ、湯量を入れすぎない。このあたりを少し意識するだけで、味の出方は変わります。

短い蒸らしを入れて、中心から少しずつ注ぐだけでも、香りの立ち方や後味は変わります。 忙しい日でも無理なくできる範囲で、いつもの一杯に取り入れてみてください。

投稿者プロフィール

担当N
担当N
Web制作を担当しながら、お茶やコーヒーなどの商品紹介記事を制作しています。
実際に飲んだ印象をもとに、香り・味わい・後味・飲むシーンをできるだけ具体的に表現することを大切にしています。
「どれを選べばいいか」が少しでもわかりやすくなるよう、暮らしの中で続けやすい森半やKFKの商品を紹介しています。

【森半について】
天保7年(1836年)創業、日本茶の歴史とともに歩み続けてきた森半。
伝統の上に革新的創造を重ね、つねに高い品質の日本茶づくりに努めています。
運営元:共栄製茶株式会社